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校長先生のお話

二学期始業式 式辞
2020-09-01
 今学期の始業式は、講堂から聖書朗読、コーロ・ステルラによる校歌及び聖歌「愛といのち」斉唱、生徒会長挨拶、校長式辞を各教室に配信して行いました。その時の校長挨拶の内容をお知らせいたします。
 
 一学期は、新型コロナウィルス感染症の前に「艱難と忍耐」を強いられた生活でした。そんな中で短い夏休みと8月17日からの授業再開で終えるという異例の一学期となりましたが、大過なく本日を迎えられたことを共に喜びたいと思います。
 しかしながら、新型コロナウィルス感染症は、若干の減少傾向が続いているとはいえ、現在も、予断を許さない状況です。新しい生活様式に基づく「うつらない、うつさない行動」を引き続き継続して行きましょう。
 また、8月17日に、静岡県浜松市では、日本の観測史上最高となる気温41.1℃が記録されました。まさに、酷暑と言える状況でした。まだまだ、厳しい暑さが続いていますので、水分補給等の熱中症対策にも十分留意しながらの二学期のスタートです。
 本来なら、記念祭バザーや修学旅行等思い出に残る行事も沢山ある学期ですが、本年度は、多くの行事が中止や延期等を余儀なくされています。
 しかしながら、文化祭だけは、生徒会執行部の皆さん方の知恵と創意工夫により、何とか開催される運びとなりました。9月11日の午後を楽しみにしてください。
 
 さて、先日、本校の所在地の町内にある西深津公民館長から感謝の電話を頂きました。「暁の星の4年生が下校時に暗渠となっている水路で動けなくなっている子猫を助けてくれました。しかも、制服が汚れることも厭わず裸足になり暗渠に潜り込んでくれました。勇気ある行動で小さな命が救われました。」というものでした。とても嬉しいニュースであり、ホッとする話題でもありました。
 一方、「Black Lives Matter運動」が世界的に大きなうねりとなり、抗議運動が広がりつつある最中に、米国ウィスコンシン州では、「警官による黒人男性銃撃事件」が発生しました。
 これまでも、八村塁選手や渡邉雄太選手がプレーしているアメリカのプロバスケットポールNBAを中心に人種差別に対する抗議行動が行われていました。
 先週末には、今回の事件に抗議して、テニスの大坂なおみ選手もアメリカの大会の準決勝に出場する際、人種差別撤廃を求める黒いTシャツ姿で会場入りしました。
 これからますますグローバリゼーションが進む時代に生きる私たちには、多様性や協働性が求められています。人種差別の撤廃とともに一人ひとりの命が保障される世界の実現に向けて、この機会に、「Black Lives Matter運動」について考えて見てください。
 今学期は、突然の安倍首相の辞任表明もあり、政局も不安定な状況でのスタートとなりましたが、6年生の皆さんは、いよいよ受験期到来です。例年と制度も大きく変わり、オープンキャンパス等もままならない状況の中ですが、先生方とよく相談しながら志望校対策に万全を期してください。
 1年生から5年生の皆さん、今は、いつどうなるか全く先行き不透明な状況です。だからこそ、今そして一日一日を大事にしながら学校生活を送ってください。今授業を受けられること・活動できること、友と過ごせることに感謝し有意義な時間を積み重ねながら、しっかり力を付け成長したと言える学期にして行きましょう。
私は、就任当時、一人のSr.から本校の校訓の一つである「己に誠実」について、次のような思いであると教わりました。
 「私たちは、命をはじめいろいろなものをいただいて人生を歩んでいます。そのことにまず心をとめましょう。私たちの持つものの多くはいただいたものであり、そのことに感謝をしましょう。感謝するということは、それらを磨き、積極的に生かしていくことでもあります。自分の中にとどめてしまっておくのではなく、すべて他者のために分かち合っていくものです。」
 この教えに基づき、命・恕・感謝の心を育みながら友との学校生活を送っていきましょう。
 
 最後に、萩生田光一文部科学大臣からメッセージが届いていますので紹介いたします。
 児童生徒等や学生の皆さんへ

 新型コロナウイルスが広がってから、皆さんは、学校はどうなるのだろう、この先どうなるだろうと、不安だったのではないでしょうか。新しい学期を迎えるに当たって、皆さんに伝えたいことがあります。 まず、感染症にかからないようにするには、いくつかの方法があります。すでに皆さんが取り組んでいるように、話をするときにはマスクをしたり、手を洗ったり、具合が悪い場合には学校を休んだりしてもらうことです。そして何より、健康的な生活を送ることが大切です。それでも、これまでも皆さんは風邪をひいたり、インフルエンザになったりしました。今はさらに新型コロナウイルスが課題になっています。 この三つは、症状がよく似ています。ですから、今後、皆さんの誰もがこうした症状を経験することがあるでしょう。具合が悪い人の中には、新型コロナウイルスに感染したと診断される人も身近な人の中から出るかもしれません。もちろん、それが友達だと分かったら自分は大丈夫かなと不安になることもあるでしょう。 新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。感染した人が悪いということではありません。学校やクラスの中で感染することは悪いことだという雰囲気ができてしまうと、新型コロナウイルスに感染したと疑われることをおそれて、具合が悪くなっても、その後は言いだしにくくなったり、病院に行くのが遅くなったりしてしまいます。そうすると、さらに皆さんの地域で感染が広がってしまうかもしれません。 感染した人や症状のある人を責めるのではなく、思いやりの気持ちを持ち、感染した人たちが早く治るよう励まし、治って戻ってきたときには温かく迎えてほしいと思います。もし、自分が感染したり症状があったりしたら、友達にはどうしてほしいかということを考えて行動してほしいと思います。 すでに、感染した人達が心ない言葉をかけられたり、扱いをされたりしているという事例が起きています。こうしたことが皆さんの周りでも起きないように、皆さんにも協力してほしいのです。 また、高齢者や病気がちの人は、感染すると症状が重くなってしまう危険があります。自分は元気だから大丈夫ということではなく、そのような人たちに感染させることがないよう、思いやりの気持ちを 持ってほしいと思います。 新型コロナウイルス感染症が広がり、皆さんの日々の生活は一変したと思います。 以前のようには、友達と会いにくくなり、スポーツや文化に触れる機会も少なくなり、将来への不安やストレスを抱えている人も多いでしょう。 これまでも、私たち人間は、新型コロナウイルスのような新しい病気を経験してきました。そのたびに、 世界中の研究者が病気の原因を探り、予防方法を見つけたり、薬の開発をしたりしてきました。そうして、私たちは、病気と共存していく。この歴史は繰り返されています。新型コロナウイルスも研究が進んで解明されれば、予防と治療ができるようになり、新たな共存生活が始まります。 私たち大人は、皆さんの応援団として、将来の見通しを持ち、未来の社会の担い手である皆さんが 学ぶ機会、遊ぶ機会、交流する機会を最大限作っていきます。それまで、皆さんは今自分ができる予防をしっかり行い、将来の目標を持ち、家庭や学校で日々の学びを続けてほしいと願っています。
 
令和二年八月 文部科学大臣 萩生田 光一
 
 
 
 
 
 
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