本文へ移動

校長先生のお話

三学期終業式 式辞
2022-03-19
 只今、賞状伝達いたしました。今学期も、多くの人が各分野で活躍してくれた証であり、大きな喜びであり大変頼もしく感じています。
 さて、今学期の校長賞は、弓道部の皆さんに与えました。福山地区高等学校弓道新人大会に続き、13日に行なわれた福山地区高等学校弓道選手権大会でも団体優勝し、新チーム結成以来連続優勝に輝いています。風も強く難しいコンディションの中でも、一本の矢に集中し、互いのミスを補いながら、自分たちの力を出し切って手にしたものです。冬場の寒い時期も、朝練習・放課後練習に励んできたことが実を結んだともいえます。こうした観点を踏まえての賞です。おめでとうございます。
 また、生徒会執行部の皆さんの予餞会の取り組みも大いに評価できるものでした。主役の6年生は自宅でのオンライン参加、学年ごとの合唱録画中止等昨年以上に制約された活動を余儀なくされましたが、そんな中でも、今何ができるのかと検討し、創意工夫した企画で新たな方向性を示してくれました。賞に値する見事な取り組みでした。本当にありがとう。

 本年度も、新型コロナウィルス感染症に翻弄された1年となりました。
 本来、本日は、皆さんに修了証書を渡す日ですが、新型コロナウィルス感染症の影響で、3年と5年以外はリモートでの対応とさせていただきました。
 記念祭バザーの中止、文化祭の延期、予餞会のリモート実施等、新型感染症の影響を多大に受け、忍耐と艱難を強いられる生活が続いた1年といえます。現在、まん延防止等重点措置は解除となりましたが、福山市では、ここ数日過去最多に近い多くの感染者数が報告されており、「福山ばら祭」のパレードを中止するとの発表もなされるなど依然として大変危惧する状況が続いています。
 昨日開催された選抜高校野球大会においても、京都国際高等学校がチーム内の集団感染により急遽出場を辞退せざるを得なくなり、球児の夢の舞台への道が閉ざされるという事態が報じられ胸が締め付けられる思いです。改めて、新しい生活様式に基づく行動を徹底して守り、新たなる学年となる新年度を元気に迎えていきましょう。  
 さて、3日前、宮城県・福島県で震度6の地震が発生し、新幹線が脱線したり、220万戸以上の家屋が停電に見舞われたりするとともに、4人の尊い命が奪われ負傷された方も多数でたようです。少し前まで本校にお勤め頂いていたSr.北村が現在福島県の南相馬修道院で復興支援等に携わっておられます。私は、17日の早朝6時30分頃に、被災されているのではないかとの不安に駆られメールを致しました。幸い本棚の書物等が散乱した程度で、大きな被害はなかったとのことで安心致しましたが、「深夜2時頃までは、近くの高台にある小高神社に避難していた。津波の心配もないとのことで、修道院へ帰ったが、余震等で眠れず不安な夜を過ごした」とのことでした。そんな中でも、「東日本大震災の被災者の方は、きっとフラッシュバックで苦しいと思います」と気遣いを示されていました。
 未だ深い爪痕を残しています。私たちは、甚大な被害を受けた被災地の悲しみと命を大切にするという教訓を忘れてはなりません。
 また、ロシアのウクライナ侵攻は、平和を希求する世界中の人々を恐怖と不安に陥れています。
 ウクライナの教会から叫びともいえる次のような懇願がヨーロッパ、アジア、アメリカ等の教会へ届けられました。
 「砲撃の黒い雲が私たちの首都キエフを覆っています。打ちひしがれるとき、私たちはあなた方にお願いします。文明世界全体がこれまで構築してきたすべてのものが、今危機に瀕しています。信仰と真理をあざける狂人の大群から、私たちが救われるよう主に祈ってください。」
 グテレス国連事務総長は、このようなウクライナ情勢に鑑み「かつて考えられなかった核戦争が今では起こり得る」と危機的状況を世界に警告し「外交と対話に遅すぎることはない」と述べ真剣な交渉と戦闘行為の即時停止を訴えられています。また、「何百万人もの飢えと水・薬の不足に直面している」と指摘し、支援を呼びかけられています。今私たちにできる事として、本校でも1階に募金箱を設置しウクライナへの人道支援を行っていますのでご協力ください。
 暗い話題に包まれた年のようですが、この一年は、東京オリンピック・パラリンピックの一年延期に伴い、夏季・冬季と二度開催されるという歴史的な年度でもありました。
 多くの感動をもたらした夏季大会に続き、冬季北京オリンピックでも、女子カーリングやスピードスケート等の女性アスリートの活躍が私たちを魅了致し多くの教訓もあたえてくれました。本校でも、明るく嬉しい知らせが飛び込んできました。この度、第6回高校生国際シンポジューム生物分野で国内最優秀となり、国際大会へ参加したECOクラブの6年生3名が広島県教育委員会から与えられるメイプル賞の団体に決定いたしました。3月24日に県庁で行われる表彰式に参加いたします。 
 さて、5年生の皆さんは、春の特別カリキュラムが始まります。いよいよ自分の夢へ向けての高校生活最終ステージの始まりです。目標達成のために実力をつける日々の積み重ねが重要です。悔いのないように一日一日を大切に過ごしてください。
校長 小野田 文明
TOPへ戻る