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校長先生のお話

一学期始業式 式辞
2020-04-06
 皆さん,おはようございます。
 久々に,皆さんの元気な声がこだまし,改めて,学校が再開できたことに大きな喜びを感じています。坂道の桜の花も満開となり,皆さんの登校を迎えるがごとく咲き誇っています。
 本年度は,新型コロナウィルス感染症が猛威を振るい,経済への影響はもちろんのこと,私たちの日常生活や学校教育にも多大な影響を及ぼしている状況でのスタートとなりました。三学期の終業式に続き,新たなるスタートも,放送での挨拶となりました。皆さん一人ひとりの顔が見えないのが残念ですが,元気に登校してくれたものと思います。
 現在,県内でも感染者が増加しつつあり,この福山市においても,2日に感染者が確認されて以来,3名となっています。
 したがって,自ら感染しない行動をとることが極めて重要ですので,綿密かつ丁寧な手洗いの実施とともに,次の三点について,特に留意しながら行動してください。
 一 換気の悪い密閉空間
 二 多数が集まる密集場所
 三 間近で会話や発声をする密接場所
 とりわけ,「密閉,密集,密接」という三つの「密」が重なると感染リスクが拡大すると言われています。こまめな換気の徹底,密集場所をつくらない,咳エチケットの徹底とマスク着用等が防止策として有効です。部室等の狭い密閉空間での行動については,顧問の指示や方針等を順守してください。
 国においても,緊急事態宣言が出されようとしています。こうした状況も踏まえ,できるだけ授業を優先させていこうと考えています。皆さんも,与えられた時間を無駄にせず,しっかり集中して全力で授業に臨んでください。
 さて,6年生の皆さんにとって,新たな大学入試である共通テストが初めて実施されることとなります。6年生だけでなく,他学年の皆さんも,この入試制度で挑むこととなります。騒がれていた英語の民間試験導入や国語・数学での記述式問題は,見送りとなりましたが,中2の皆さんの大学入試では再考されることとなっていますので,知っておいてください。
 今回からの大きな変更点は,知識理解を推し量る問題だけでなく,思考力・判断力・表現力が必要となる問題が出題されること。さらに,英語において,リーディングとリスニングの配点比率が4:1から1:1になり,リスニングすなわち,「聞く」力をつけることがより重要視されるようになりました。6年生以外の皆さんも,このことを意識して,「オンライン」での外国の方との会話授業やGU・WEの授業等に積極的に臨み力を付けて行ってください。
 また,1年から5年の皆さんは,タブレットを使った学習も始まります。本年は更に,次の三つの力(EGGの力)を大切にしながら,学びの力を向上させてください。
 ● Empathy(共感する力)
 ● Grit(やり抜く力)
 ● Growth(学び続ける力)
 この中でも,本年度も,最後まであきらめずやり抜く力,Gritを大切にしてください。
 次に,本年度の教育目標についてお伝えします。目標は,「命・恕・感謝の心を育む」としました。これまで培った「命・恕の心」に「感謝」を加えたものです。
 命を大切にしながら,他者に対して「思いやりの心」で接し,それを受けた者が「感謝の気持ち」を返していく。恕と感謝が双方向で響き合う関係,そんな生徒たちで溢れている暁の星にしていくこと、そして、いじめなど皆無で,皆が明るく笑顔で学校生活を送り、持っている力を十分に発揮できる学校にしていくことが本年の目標の意味です。
 昨年度,中学校において,いじめ等で寂しい思いをした人がいます。私たち人間は,他の動物と違って,「考える力」や「理性」を与えられています。自分自身の行動が正しいか否かの判断はつくはずです。ルカ6章31は「人にしてもらいたいと思うことを,人にもしなさい。」と教えています。本年度の目標の意味合いと合わせて考え,いじめは0にしていきましょう。 
感謝については,テサロニケの信徒への手紙一 5章16~18にある「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。これこそ,キリスト・イエスにおいて,神があなたがたに望んでおられることです。」との教えを大切に育んでいきましょう。
 最後に,皆さんも目にしたことがあると思いますが,本校の正面玄関受付窓口右上に,河野進牧師の「のせる」という詩が書で認められていますので紹介いたします。
 
 不満の手に
 どのように大きい恵みがのせられても
 小さく 小さく見えましょう
 感謝の手に
 どのように小さい恵みがのせられても
 大きく 大きく見えましょう
 目ではなく心が見るのです
 
 みなさん一人ひとりが,「命と恕,そして,感謝の心」を発揮することで,「あたたかさ」と「やさしさ」で溢れる学校を創りあげて行きましょう。
校長 小野田 文明
 
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