本文へ移動

校長先生のお話

二学期を迎えて
2019-08-26
 今日から,二学期が始まりました。始業式では,7月13日,TBS「音楽の日」という番組で長渕剛さんと「乾杯」を合唱した録画を10分程度視聴しました。その後,今月31日をもって,本校を退任される高橋養護教諭の送別式を挙行いたしました。
 式辞として準備していた内容を以下に掲載いたします。
 
 ここ数日,気温も下がり,秋の気配も感じるようになりましたが,今年は,フランスをはじめとするヨーロッパ諸国が過去最高気温に達するなど記録的な猛暑に襲われました。日本でも冷夏の予想は外れ,最高気温が40℃を超える都市がでるなど連日のように猛暑が続いた夏でした。
 こうした猛暑が続く中でも,皆さんが補習・生徒会活動・部活動・大会等に懸命に取組み,元気に登校してくれたことに感謝いたします。
 先程紹介した映像は,TBS「音楽の日」という番組で長渕剛さんと「乾杯」を合唱した35名の皆さんです。同窓生や知人から「母校の生徒の様子を見て感慨一入でした。」「テレビを見ました。さすが暁の星の生徒だ。」等多くの声が寄せられました。雨の中での合唱となりましたがありがとうございました。
 さらに,インターハイやジュニアオリンピックに出場した6名,パセデナ研修に参加した9名。それぞれが暁の星の生徒として,新たな一歩を踏み出し,新たなる歴史を築いてくれた夏でした。
 また,猛暑の中深津保育所建設工事現場の壁画を作成してくれた美術部,優良賞を受賞したギターマンドリンクラブ,Nコンで銅賞を受賞したコーロ・ステルラクラブ(8月31日に放映予定),久松台小学校へ折りばら指導に行ってくれた6名の二年生など,皆さんの活躍ぶりを,今年も頼もしく感じた夏でもありました。貴重な経験を積み一回り成長したことでしょう。
 今学期も,4Bの山田真生さんは,国連ユニタール青少年大使として選出され「持続可能な開発目標:SDGs(エスディージーズ)」の理解を深めるとともに,「平和」とは何かについてグループワーク等を通じて考えてきたこと等を9月に広島で発表することとなっています。
 さらに,4Aの岡田麻奈さんと5Cの高田蒼衣さんが国民体育大会の県代表選手として選出されました。それぞれ,走り幅跳び,飛込競技に参加いたしますが,県代表選手として,遺憾なく実力を発揮してきてください。
 今年の全国高校野球選手権は,大阪の履正社高校の優勝で幕を閉じました。
 連日,甲子園での球児たちの戦いは,今年も大きな感動やドラマを生み終えました。私自身,母校(鳥取県立米子東高等学校)の28年ぶり出場で,例年以上に関心を持ち関連ニュースや記事を見ていました。
 その中に,とても心を打たれた話題がありました。
 カープの鈴木誠也選手の母校である二松学舎大附属高校の曽我部選手の話題です。同校は,夏の東東京大会三連覇を賭けて予選に臨みました。三回戦から出場した初戦,まさかの敗戦となりました。曽我部選手にとって高校入学以来,初めて味わう夏の敗戦で,甲子園出場は当たり前ではありませんでした。
 彼は,小1で母親が病死,2年前野球を応援してくれた父が交通事故死,両親を亡くしています。野球は高校でやめると決めていました。最後の野球でしたが,ベストを尽くした彼のコメントにとても胸を打たれました。
 「ただいま」と言えば,「おかえり」の声がある。家に帰れば夕飯がある。そんな日常が消えた。両親を亡くし,「私生活も野球も自分でやらないと」と毎日ベストで生きると心に決めた。「普通がどんなに幸せで難しいか僕は高校生で知っている。」
 「家族の支えがあり,こうして学校に通うことができる」ということがどんなに幸せなことか,彼は教えてくれています。何気なく日常生活を過ごしていますが,家族の支えのおかげで,こうして学校生活が送れるということに感謝しなければなりません。
 二学期は,文化祭や記念祭バザーをはじめ,修学旅行・遠足・キャリアプラン・坐禅静修会・追悼式・光の伝達式・クリスマス会等多くの行事が予定されています。とりわけ,9月8日(日)の記念祭バザーは,保護者会や同窓会の皆さんと一体となって催す伝統行事の一つです。1954年,全学年が揃った本校開校6年目に,これまで学校を支えてくださった方々に感謝を表す行事として催され,今年で65年の歴史を刻むこととなります。今年の教育目標は,「命・恕の心を育む」です。生かされている尊い命に感謝しながら,ルカの教えにあるように「人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさい」,すなわち,恕の心を発揮する絶好の機会です。笑顔と気持ちのいい挨拶で家族や来校される方々をお迎えし,感謝と奉仕の心を遺憾なく発揮してください。
 そのために,「心配り,気配り,目配り」の「三つの配り」を大切にしてください。心配りができることで,他者が幸せな気持ちになってくれます。そのために,相手の置かれている状況を理解する気配りが大切になります。相手の状況を把握するためには,観察力・注意力などの目配りが必要です。
 今学期は,クラスメイトや友達に対しても,この「三つの配り」を発揮し,誰一人寂しい思いをすることのない温かな学び舎にしていきましょう。
 さて,6年生の皆さんは,いよいよ高校生活の集大成,そして,夢の実現に向けての入試シーズンを迎えます。時間を有効に使い,実力を更に伸ばしてください。受験は団体戦だと言われます。「三つの配り」を心掛けながら,お互いに激励し合ってください。イチロー選手の言葉を借りれば,「後悔などあろうはずがない」と言える学期にしていきましょう。 
 健康には十分留意しながら,力を存分に発揮し夢の実現を図ってください。
 遥か長い道のりを歩き始めた君に幸せあれ!(「乾杯より」)
校長 小野田 文明
TOPへ戻る