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校長先生のお話

三学期始業式 式辞
2020-01-07
 あけましておめでとうございます。
 先程,山路先生が朗読された聖書は,詩編100の第1節から第5節で「喜びと感謝」がテーマとなっています。
 こうして皆さんと令和の時代最初の新たな年を迎えられたこと,神に感謝するとともに大きな喜びを感じています。
 新年早々,嬉しいニュースがありました。第21回NHK全国俳句大会ジュニアの部に三年生の皆さんが応募してくれました。本校に対して,大変大きな賞ととともに多くの皆さんの作品が特選や入選に内定しているとの連絡が入りました。詳細は,1月下旬に発表されるとのことですので,楽しみにして待ちたいものです。
 さらに,昨日の中国新聞に陸上競技部の皆さん,本日は手帳甲子園の全国大会へ出場する四年生の小川ゆきさんの決意等が掲載されています。
 また,この休み中,西日本優秀校音楽コンクールに出場したギターマンドリン部の中学生の皆さんは,三年生がリードしながら一丸となって演奏し優良賞に輝きました。北京教育訪問団の一員として参加した三年生の山崎千裕さんは,現地を離れる際の訪問団代表挨拶の大役を担い,短時間で習得した中国語を駆使した見事な挨拶で,中国の方からも,素晴らしい生徒だと大絶賛されたとのことです。さらに,福山地区中学校新人駅伝で学校代表選手として活躍した二年生の皆さん,病院で歌声を披露したコーロステルラの皆さんも,貴重な経験を積んだことと思います。令和の時代最初の新年は,こうした皆さんの活躍で,大きな喜びと感謝の気持ちに溢れるスタートとなりました。
 皆さんは,どんな決意を抱いたでしょうか。
 昨年は,多くの皆さんが,運動文化両面で全国大会に出場するなど,成長をとても実感できた年でした。
 今年も,すでに全国大会へ出場を決めている人や部があり,全国に名を馳せる活躍が期待できる年となることでしょう。
 私も皆さんに感謝しながら,命・恕の心を育むとともに安心安全で一人ひとりが十分に力を発揮できる学校となるよう挑戦し続けていきます。
 そして,皆さんが本校に通っていること・卒業生であることが誇れる学校にしていこうと決意しています。
 昨年の「すべての命を守るために」をテーマとしたローマ教皇38年ぶりの来日は,私達に命と平和の尊厳について改めて考える機会をお与えくださいました。「いのちという素晴らしいたまものは,私たちが初めて授かった贈り物です。」という教皇の言葉があります。授かった大切な命,かけがえのない命,たった一つしか存在しないあなただけの命です。生かされている私たちは,大切にしていかなければなりません。
 6年生の皆さん,いよいよセンター試験まで,12日となりました。この冬休み中も,センター直前の模擬テストや入試対策に費やしてきたことでしょう。体調管理に十分留意するとともに,これまで培ったGrit(やり抜く力)・Growth(学び続ける力)を発揮しながら高校生活の集大成を図って行きましょう。夢が実現できることをお祈りしています。
 先日の箱根駅伝で青山学院大学が,昨年五連覇を絶たれた悔しさをばねに見事優勝を果たしました。その中でも,四区を走った吉田祐也選手が,しばらくは破ることが難しいと言われていた区間記録を24秒上回る見事な走りで優勝の立役者となりました。身長164㎝と小柄,中学も高校も全国的には無名。大学の陸上競技部に入部したときも,下から数えて4番目の実力で,彼は,「自分に何ができるかと言えば努力することしかなくて」と語っています。
 4年生にして最初で最後の箱根駅伝で,これといった特技のなかった少年が,こつこつと努力を重ねてその才能を伸ばし,見事に花を咲かせました。
 彼は,「高校の頃から競技人生は大学で終わりと思ってやってきて,タイムリミットがある中で目標を決めて最後まで出し切る努力をしてきました。本当に精一杯の走りができたので,なんの後悔もなく卒業できそうです。」とコメントしています。その姿に,学ぶべき点は多くあります。
 今年は,東京オリンピック・パラリンピック開催の年でもあります。我が国が,「おもてなし」の心で諸外国の人をお迎えする年でもあります。一方,被災され避難生活を余儀なくされている方や学び舎での生活が儘ならない同世代の人もいます。私たちは,かけがえのない命を大切にするとともに,学び舎があること・クラスメイトがいるという日常に感謝しながら学校生活を送っていかなければなりません。
 そのためには,暁の星という学び舎で生活する家族・すなわち,「ONE TEAM」として,互いに支え合い・分かち合いながら生活していくことが大切です。
 宮澤章二さんの詩「行為の意味」は,次のように結ばれています。
 
あたたかい心が あたたかい行為になり
やさしい思いが やさしい行為になるとき
<心>も<思い>も 初めて美しく生きる
-----それは 人が人として生きることだ
 
 一人ひとりが「命・恕」の心を育みながら,「あたたかい行為」と「やさしい行為」で友と接しながら,喜びと感謝に溢れる年にしていきましょう。
 
校長 小野田 文明
 
 
 
 
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