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追悼式

2019年11月1日(金)
 
カトリックでは11月を“死者の月”とし、亡くなられた方や遺族の方々のことを思い祈りを捧げます。
世界ではテロや紛争、自然災害などによって多くのかけがえのない命が奪われています。私たちの祈りが、少しでも悲しみの中にいる方々に届きますようにと願っています。

<各学年・職員代表の祈り>

1年生

 私たち一年生の学年目標は「このすべてにありがとう この命にありがとう」です。この目標をもとに一人ひとりが「命」について考える活動を行っています。先日は,ホロコースト記念館を訪問し,戦争の恐ろしさと平和の尊さを知り,もう二度と戦争を起こしてはならないと改めて思いました。すぐ隣にいる人,クラスの友だち,生活している中で出会う人たちに思いをはせ,一人の人として大切に思い,「無関心」をなくしていくことが平和への第一歩だと思いました。
 また,宗教の時間に「自分の命があと一日だとしたら」という問いについて自らに問いかけました。自分の命と向き合い,自分の命に限りがあると考えることで,今日,精一杯,与えられている命を生きていきたいと考えるようになりました。
 神様,私たちが自分の命に向き合い,感謝しながら生きて行けるようにお導き下さい。

2年生

 今年は,大雨や台風などの自然災害が多くありました。先日,日本列島に大きな爪痕を残していった台風19号,特に関東地方では多くの被害が出ました。この台風で亡くなられた方々もおられます。突然家族を奪われた方々のことを思うと,とても悲しくなりました。一人ひとりの命は大切ですが,限りがあります。命を大切にするために私一人が何か大きなことができるわけではないけれど,自分自身や相手の命は大切にできると思います。相手の命を大切にするためには,相手を自分のごとく思うことが大事です。私は,自分の身近である二年生の学年目標の「笑顔・感謝・思いやり」の中の「思いやり」を大切にしたいと思います。「思いやり」を持つことで,人の気持ちを考えて行動することができます。そうすることで,相手が嫌がっていることややめて欲しいことなどが分かるようになると思うからです。
 神様,私たちが自分の命も相手の命も大切にすることができるように一人ひとりが思いやりを持って行動していけるよう見守りください。

3年生

 西日本豪雨から一年,今も自宅を失った多くの人々が仮住まいを続けています。また,今年も夏から秋にかけて九州北部,関東甲信越地方で台風による河川の氾濫など大規模な災害が相次ぎました。私たちは,今家族が友人が先生がそばにいてくれる当たり前の日常を生きています。
 しかし,ニュースでこの度の被害の惨状を見る度に,私たちの日常が当たり前では決してない,自然の前では若い人もお年寄りの人も関係なく命を奪い去る恐ろしさに言いようのない恐怖を覚えました。
 自然の猛威により突然未来ある命がうばわれたり,突然家族を失ったりした人たちや命が助かっても生活の再建に戸惑う人たちの気持ちを思う時,心が痛みます。
 私ならば,立ち直れないかもしれません。けれど,今大変な状況にある人々に思いを寄せる時,私たちは生きている奇跡に感謝しながら今を大切に生きていくしかないのかとも思います。
 神様,私たちが被災された方の分まで精一杯生きていくことができますように,今回の被災地の復興を願う私たちの祈りを聞き入れてください。

4年生(高1)

 今年も多くの自然災害が日本列島を襲いました。中でも台風19号は記憶に新しく,現在も避難生活を余儀なくされている方々がおられます。
 台風19号が日本列島を直撃した時,私たち4年生はカナダにいました。台風の被害はどれくらいのものなのか,情報がない中,ただ祈ることしかできませんでした。そんな中,ホテルのテレビで流れた濁流の映像は,私の想像をはるかに超えていました。10秒ほどの映像とともに「JAPAN」,「東京」の名前が伝えられ,具体的にはどこなのだろうかと大きな不安が残りまし た。
 後に先生から,台風により甚大な被害がもたらされたことを伺い,学年全員で黙とうを捧げました。遠く離れたカナダで祈りを捧げながら,いつ自分たちが災害に巻き込まれてもおかしくないことを改めて認識しました。今ある奇跡を理解し,その重みを感じていました。
 どうか,亡くなられた方々が安らかな眠りにつけますように。行方不明者が一日も早く家族のもとへ帰れますように。そして,私たちが災害に直面した時,自身の命,周囲の人の命も守る行動をとれますように,神様見守ってください。

5年生(高2)

 今年の七月に京都市伏見区にある「京都アニメーション」で放火殺人事件がありました。死者は,36 名にのぼり戦後の殺人事件としては,最悪だと言われています。私は,夏休み中だったため,テレビのニュースで,この事件を知りました。黒焦げになって煙が立ち上る建物は,吹き抜けで窓が少なく,逃げ場のない状況で亡くなっていった方達の思いを想像すると,とても胸が痛みました。一方で,この事件は海外メディアや数々の著名人にも衝撃を与え,国内外から寄せられた寄付金は31億9千万円に達したそうです。事件から三ヶ月経ち,京都アニメーション社長は,「犠牲者の志を受け継いでいく」と再建の意を述べました。
 私は,この発言から,人間は悲しい事件を起こしてしまう一方で,苦しんでいる人に希望を与えることのできる存在でもあると感じました。私達も,社長と共に,犠牲者の無念を心にとめ,彼らの分も生きていかなければならないと思います。今を生きている私達が,亡くなられた方々のためにできることは,何なのか,心にとめて一日一日を大切にこれからも生きていきたいです

6年生(高3)

 二年前,私は,あふれる涙を止めることができないまま,追悼式に参加していました。その年の曾祖母を失っていたからです。感謝の気持ちを十分に伝えることができないまま別れてしまった後悔と大きな喪失感を,当時はどうすることもできませんでした。
 今,日本では多くの場所で,災害などによって突然命を奪われるということが起こっています。昨日までは当たり前にあった日々,これからも続くであろうと信じていた日々,それが一瞬にして,思いがけず,手の中から奪われた時,私たちは,その現実をどのように受け止めたらいいのでしょうか。
 親しかった人の死に接した時,おそらくだれもが「あの時こうしておけばよかった」などの後悔の念を抱くでしょう。自分の無力さに,絶望感さえ陥ってしまうかもしれません。しかし,先日,宗教の授業である映画を見て,「目に見える姿は滅んでも,目に見えない絆は滅びることはないのだ」と改めて深く理解することができました。そして,絆は「祈り」を通して,繋げていくことができるのだと思いました。
 私たち 6 年生は,暁の星で,こうしてみんなで祈ることができるのは今年が最後です。死者の月であるこの一か月間,亡くなられた大切な人たちに思いを寄せながら,特に心を込めて過ごしていきたいと思います。そして,これからも祈りの力を信じて,祈りを大切にしてかけがえのない日々を生きていきたいと思います。

職員

 私事ですが,昨年 7 月の西日本豪雨による災害で,三原市に住む祖母が亡くなりました。起こったことがあまりにも衝撃的で,悲しむ暇もなくここまで来たという感じです。祖母と連絡が取れず,半分は覚悟しながら,もう半分は祈りながら現地に向かった一年前の緊迫した時間を思い出します。亡くなって見つかった祖母の体をブルーシートで運んだ時が一番つらかったです。助けてあげられなかった後悔は,これからも抱えていくことになるでしょう。猛暑の中での復旧作業が続きました。泥まみれの家財道具が部屋中を埋め尽くしているのを,目の当たりにしたときは途方に暮れました。親戚や友人,ボランティアの人の助けで何とか片づけることができました。支えられ,生かされている。大切なものを失った代わりに,大切なことを教わった一年でもありました。
 日本で,そして世界で,自然災害や紛争で今この時苦しんでいる人たちに,一刻も早く平穏な日々が訪れますように,そして,私たちが,その人たちの苦しみに思いを重ねることができますように,神様お導きください。
学校法人 福山暁の星学院
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