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園長の日記 その24「魔法の言葉はないのかも」

2023-03-16
預かりには、これだけの子たちがいます。
園長の日記 その24「魔法の言葉はないのかも」

 小学校から幼稚園の世界に来て、もうすぐ1年になります。行事もだいたい一周して、暁の星幼稚園の1年がようやく理解できてきたかなと感じています。

 幼児期の子どもたちの成長はめざましく、1年でこんなにもできるようになることが増えてくるのだとあらためて知りました。

 国が定めた「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」というものがあって、幼稚園にも、保育所にも共通して存在しています。これは、到達目標ではなく、小学校との接続がスムースに行われることを目指したものです。小学校的な発想だとついつい「~ができるようになることを目指す。」のだと思いがちです。でも、ここに注目しすぎると「引っ張る」ような保育になり、子どもたちの主体性や自主性を大切にする「待つ」保育には、なかなかたどり着けないことになります。

 とはいえ、遊びを中心とした自発的な活動の中から育ってほしい姿に導いていくというのはなかなか難しいことです。外遊びの終わりを知らせる鐘が鳴っても、なかなか入ろうとしない子への言葉かけは、未だにうまくいきません。小学校時代は、ほめて動かすことを中心にしていたようで、実は叱咤、激励の言葉かけで結構引っ張っていたかもしれません。

「じゃ、ヨーイドンで競争しよう」と誘いをかけたり、「お部屋に戻って、〇〇を見せて」と促したりしている先生たちの言葉かけと子どもたちの反応を日々観察し続けています。

分かってきたことは、どの子にも通じるような魔法の言葉はないということです。個に応じながら、目指す方向に導いていくことの難しさとおもしろさは、教育の現場では共通していると感じます。

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