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校長先生のお話

第61回記念祭バザーを終えて
2015-09-17
 9月の13日に無事に記念祭バザーが終了いたしました。記念祭バザーも数えること61回目です。テーマは今年の学校目標と同じ「感謝」がテーマでした。去年と同じような雰囲気であったし、生徒も先生方もしっかり動いてくださっていたと思います。ありがとうございました。
 
  61年間続けられていたということも驚きですが、バザーの持つメリットを考える時、学校と言うシステムの中で時間をかけて準備をしていくことは、授業時間を短くしなければならないこともありますし、何より心が安定した勉強の習慣から生徒たちを引き離しているということも確かにありますからメリットばかりを言うことはできません。デメリットもあることは確かです。
 
  でも普段なかなか出会うことが出来ないお母さん方がバザーの準備や当日に互いに挨拶されたり夢中になって情報交換をなさっていたり、同窓会の人たちが、準備をされたり、当日一生懸命仕事をされたりしていました。またたくさんの人たちが来る中に最近卒業した卒業生たちが元気な姿を見せてくれることが今年もありました。
 
  中高生の生徒たちもそれぞれが与えられた場で精一杯のおもてなしをしていたことは、素晴らしいことではなかったかと思うのです。いろいろな人たちに出会い、人間関係を作り出し、笑顔を持ってそれを深めることの体験ができたのではないだろうかと思いました。生徒たち一人ひとりが色々な売り場で、あるいは中庭で催し物を多くの人々に見せながら精一杯の感謝を表してくれていたようにも思いました。
 
  体育館の1階で、生徒作品の販売が行われ、保護者会の遊休品の販売も行われ、お母さんカフェという喫茶店も行われていました。また同じ空間で同窓会の販売も行われているのを、何度か足を運んで眺めておりました。保護者会・同窓会・学校と3つが一つになっていけば何かまだまだ素晴らしいことが出来るのではないかと考えていました。
 
  そういえば、バザーの準備の時には毎年、体育館の2階の一角にあるバレー部の迷路づくりを私はお手伝いに行っています。いつの頃だったかもう忘れましたが、もう4,5年になるのではないかと思います。きっかけはもうほとんど忘れましたが、かすかな記憶の中に、段ボールを解体してそれを迷路の壁として切ったり貼ったりしていました。ですが繋ぎ止めるのをガムテープでおこなうと、重さでガムテープが剥がれ落ちるのです。皆四苦八苦していた時に、ふと気が付いたのは、貼るのではなく、結べば何の問題もなく継ぎとめられると言うことでした。試しに行ってみたところ、穴さえきちんとあければガムテープを貼るよりビニールテープで結ぶほうがずっとしっかりとした、さらにガムテープを貼るより短時間に完成していくのです。採用が決まってやり始めたら、短時間に出来上がって行きました。
 
  あれから3年くらい、バザー準備のたびに呼んでいただけるようになりました。今年は、さらに進歩が見られて、なんと2時間以上準備の時間が短縮できたのです。今年の6年生のキャプテンは、去年何が大変であったかとよく考えていたのだろうと思います。段ボールの紙をはじめからその幅と長さに切りそろえていてくれたのです。実にスムーズでしたし早かったのです。
 
  ですが実にその準備たるや大変ではなかったかと想像します。我慢の居る仕事であり、時間を取った準備になったのではないかと頭が下がる思いでした。実はそのことがとてつもなく大切なことでした。というのも迷路は、周りが見えず自分がどこにいるかがわかると迷路ではなくなるからです。皆が力を合わせて完成し、細かい準備までができて迷路を楽しんでもらえるからです。去年までは、壁を作るのにとてつもなく苦労し疲れ切っていたように思います。少なくとも私はそうでした。
 
  体育館の2階はゲームコーナーで楽しんでいる子どもたちの姿がたくさん見られてとても良かったです。本館も学習展示やいつもすごく大変なのだろうなと想像することしかできないのですが、食堂の接待のスムーズさに遠目には何時の間にこんな準備と練習をすることができたのかと毎年驚かされるのです。見た目にはなかなかわからない小さな進歩があり、今年のバザーもとても素晴らしいバザーになったと、先生方に頭が下がる思いがしました。それぞれが全力を尽くして、創意工夫が随所に見られてとっても楽しいバザーだったと言ってくださった方が何人もおられました。本当に神に感謝です。
 
  ここで紹介できなかったたくさんのコーナーや模擬店もありました。一通り何度か見て回りましたが売れ行きはともかく素晴らしく温かく明るい雰囲気であったことを嬉しく思いました。
 
  台風18号の影響を心配してましたが、本当に神様の御手の不思議さを感じることができた61回記念祭バザーになったことをご報告いたします。

校長 山口道晴
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