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校長先生のお話

新しい年に
2012-01-28
 新年あけましておめでとうございます。2013年を迎えるにあたって、その前の12月のクリスマスからそう日が過ぎていないことに驚きます。
  政治的には、自民党が3年ぶりに政権に返り咲いたことで、円安が進み、希望に満ちた年明けになっているようです。しかし、あくまで希望的観測にしかすぎません。「のど元過ぎれば熱さを忘れる」という言葉の通りに原発事故がどれほどの被害と放射能の影響と多くの避難する人を出しているかということ。そういうことがいつの間にか忘れられてしまうような発言を聞いていると、恐ろしくなります。
  先日、F先生と一緒に大阪に講演会を聞きに行ってきました。長崎ハウステンボス社長の澤田秀雄(さわだ ひでお)さんの講演会でした。いろんな人がハウステンボスの経営を任されながら、18年間の間一度も黒字にすることが出来なかったのですが、彼は一年で黒字化に成功した人として大きな評価をされている人です。演壇に立たれるだけで会場の雰囲気が変わっていくことが、なんだか不思議でした。
  一時間の講演会ではごくわずかなことしか聞けませんでした。それで澤田さんが出している本「運をつかむ技術」(小学館)という本を買ってきて読み始めたら、途中でやめることが出来ないほど面白い本でした。久々に元気をもらいました。
  「どんな仕事であろうと、自信が大切だと思う。失敗したって構わない。反省してまたやり直せばいいし、新しいものは失敗からしか生まれない。ペニシリンンも、電球も、LEDだって、山のような失敗の果てに見つかったのだから。」とか「失敗は恥なんかじゃない。本当は不安で自信がなくても、嘘でもいいから、自分を信じて、自信を持って仕事をしよう。そして嘘でもいいから明るくしよう」という言葉がすごく新鮮であり、今すぐにできそうなことに思えてきました。
  そして、社員にいった目標がすごいものでした。「ディズニーランドを超えよう」という発想は、普通どう考えても不可能であり、言うだけのことすら聞く人にやる気を失わせる、あるいは馬耳東風的な言葉の羅列でしかないのではないかと思うのですが、この方の言葉として聞くときに妙に現実味がありました。「もしかしたら、この人だったら超えることができるのではないか」という気持ちにさせられたのです。
  「ディズニーランドを超えるためには、今眼の前にある状況をどう変えればいいのか。そして小さなことでも改善を始め、いい結果が出始めれば、自信がついてくる。それがやがて、次の自信を生み、成功引き寄せる大きなパワーになる」。という目標のガイドラインが描かれていることに、いい加減な気持ちで言っているのではないという力強さを感じるのです。
  自分に足りないものばかりを指摘されている、という気持ちにさせられた内容でしたが本当に謙虚に自分の足りなさを見つめる心と、もっと学ぶ心を自分の中に呼び起こす必要があると思った講演会でした。
 
校長 山口道晴
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