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校長先生のお話

創立記念日に寄せて
2010-10-01
  10月20日は暁の星の創立記念日です。1946年10月20日、バチカン市国の聖ペトロ大聖堂で、暁の星の設立母体である援助マリア会の創立者、マリ・テレーズ・ド・スビランの列福式が行われたのでした。ちょうどその日、その式に参列しておられた当時のイエズス会日本管区の責任者であったラサール神父様は、焦土と化した戦後の日本で新しい命の息吹を与えるべく、若い世代の育成に協力できる宣教師、シスターの来日依頼に奔走されていました。ラサール神父様は、この大きな喜びの中にある援助マリア会に頼んでみようと考えられ、列福式の後、援助マリア会の総長を訪ね、日本へ会員を派遣することを要請されました。
 
 イエス・キリストのメッセージをのべ伝えるために全世界に出かけることは、マリ・テレーズの理想でもありました。創立者の列福を機に、何か新しいことを始めたいという望みを持っていた総長シスター・マリ・エリーズは、この偶然の一致を「神からの呼びかけ」と読み取り、直ちに日本へシスターを送ることを決定したのです。
 
  大西洋を横断、さらにアメリカ大陸横断、太平洋を渡り、数ヶ月に及ぶ旅行の末、1947年12月、暁の星の礎となる4人のシスターが福山に到着しました。言葉も文化もまったく異なる国で、学校を創立しようとした彼女たちの苦労は並大抵のものではありませんでした。校舎を建てるための土地の取得や経済的な問題も、大きく立ちはだかっていました。そのような状況で、彼女たちが勇気をもって大胆に進んで行くことができたのは、すべてを整え導いてくださる神に信頼を置いていたからでした。その生活は、聖書の『神はすべてを益に変えてくださる』(ローマの信徒への手紙8/28)という言葉を体験する日々でもあったのです。初代校長であったシスター・マリ・イレーヌは、1949年4月の福山暁の星女子中学校開校を前に、「すべてを神にお任せしましょう。」と日記に書いています。暁の星で学んでいる生徒たちは、神への信頼を歩んだ創立者たちの生き方に倣って、『神に信頼』という校訓のもとに学んでいるのです。
 
 
福山暁の星女子中学・高等学校の校訓
 
            マ リ ア と 共 に
            神 に 信 頼
            己 に 誠 実
            互 い に 睦 み
            進 ん で 奉 仕

校長 朝廣絹子
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