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校長先生のお話

創立記念日に寄せて
2009-10-01
10月20日は暁の星の創立記念日です。この日は私たちにとって記念すべきことがあった日です。今から63年前の1946年10月20日、バチカン市国の聖ペトロ大聖堂で、暁の星の設立母体である援助マリア会の創立者マリー・テレーズ・ド・スビランが、カトリック教会の中で、人々のお手本となる女性であると認められ、聖人として公に宣言される式(列福式)が行われました。この式の日に、暁の星が誕生したのです。 
 
  ちょうどその日、日本で働いていたイエズス会のラサール神父様がその式典に参列しておられました。彼は当時のイエズス会日本管区の責任者でした。焼け野原となった戦後の日本で、若い世代の教育に協力できる宣教師、シスターたちに日本へ来てほしいとその依頼に奔走されていたのでした。彼はその式の後、援助マリア会の総長を訪ね、日本へ会員を派遣することをお願いなさいました。 
 
  創立者の列福式を機に、何か新しいことを始めたいとの望みを持っていた総長シスター・マリ・エリーズは、この偶然の一致を「神からの呼びかけ」と読み取り、直ちに日本へシスターを送ることを決定したのです。 
 
  翌1947年12月、暁の星の礎となる4人のシスターが福山に到着しました。言葉、文化や生活様式なども全く違う日本、靴のまま座敷に上がってしまうこともありました。その上、戦後間もない時で日常生活に事欠く生活が待っていました。そのようなシスター達は、文字通り貧しく、神様への信頼だけが力であったのです。何もないところから学校を始めるという仕事には、本当にさまざまな困難や苦しみがあったのです。 
 
  シスター・マリ・イレーヌは、1949年4月、福山暁の星女子中学校開校を前に、「すべてを神にお任せいたしましょう」と日記に書いています。シスターたちの生き方は、会の創立者マリ・テレーズの「神に深い信頼を置く生き方」そのものでありました。暁の星の今までのこの歩みは、その信頼の上にあるのです。校訓にある「神に信頼」は、暁の星で学んでいる私たち一人ひとりへの、マリ・テレーズからの招きであり、私たちもその心を受け継ぎ、歩み続けたいと思います。 

     暁の星は信頼の中に生まれ 
 
     信頼の中に成長しました。 
 
     信頼の中に進みなさい。
 
     (初代校長 シスター・マリ・イレーヌ)
校長 朝廣絹子
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