校長先生のお話

敬老の日
2008-09-01
  9月になると、月刊雑誌では『敬老の日』にちなんで、高齢化問題や高齢化時代を生きるためには・・というようなテーマが取り上げられます。また、お年寄りの方を対象としたさまざまな衣類や介護用品の紹介などが広告の中にも目に付きます。確かに、以前よりも高齢化社会に対しての意識が高くなってきていると実感します。国が、どのようにお年寄りの方々を守り、支えていくのかということは大きな問題であり、関心のあるところでもあります。
 
 それと同時に、個人としてどのように、自分の人生を歩んでいくのかということも、大切なことであると思います。ずっと前のことになりますが、シスターとしての養成期に一ヶ月ほど、老人ホームで体験実習をしたことがあります。食事の介護、入浴の介護・・とさまざまな場でお手伝いをさせていただきました。上手にできずにお年寄りのご迷惑になってしまい心苦しく感じている私に、「だいじょうぶ、ありがとう」と声をかけてくださる方、反対にどんな人に対しても、不満や文句を口にする方・・・などさまざまな方がいらっしゃいました。その姿を目にしながら、私自身いろいろ考えさせられました。施設で働いておられる方と日々の引継ぎや情報交換をするなかで、自分が体験し、感じていることを分かち合う場がいろいろありました。病気のために両足を切断し、目もほとんど見えない状態の男の方が、いつも合掌してありがとうといってくださることに戸惑っているということ、年をとっても愛される人になるために何か努力しなければ・・・という私の言葉に、一人の方が言われたことが心に刺さりました。「まず、今の自分の姿をよく見ることよ。今の姿が数十年後の姿なのだから」と。 

  他者からしてもらったことに対して感謝しているか。さまざまな状況の中で、感謝の心をもって生きているか。ひとに心を開いているのか、やさしく接しているだろうか・・・ 
  自分の今の生き方が将来の私の姿をすでに映し出している・・・よりよく年齢を重ねていくことへの課題をもらったように思いました。そして、敬老の日は、私に毎日の生き方がどうなっているのかということを顧みさせるときとなっています。

校長 朝廣絹子